国連大学学長

デイビッド・マローン様

 皆さま、国連大学本部にようこそおいでくださいました。ここには日本の国連関係機関も多く事務所を構えております。今宵はこの場にベンアリ大使(イスラエル)もお迎えでき、嬉しく存じます。イリット・ワイダーゴルン公使(イスラエル)と石岡史子氏ご両人には、本日の開催に当たりたいへんご尽力いただきまして、感謝申し上げたいと思います。こうして皆さまにお集まりいただきまして、嬉しく思います。今宵はまた、ドイツ政府からも代表の方をお迎えしておりまして、たいへん嬉しく思っております。ドイツは実際のところホロコーストの資料化や記念の取り組みにおいても素晴らしい業績をあげてこられました。

 国連は、政治的な理由から、ホロコーストを記念することをなかなか採択せずにおりました。残念なことではありましたが、最終的には正しい決議がなされ、嬉しく思っています。それは、国連にとっては的確な決定でした。と申しますのも、ある民族が絶滅の対象とされるのであれば、いかなる民族も安泰ではなくなるからです。ユダヤ人は、たぐいまれで豊かな歴史を持ち、世界の文明に誠に大きく寄与してきました。そのことを思うと、起きてしまったホロコーストの重要性は、一層重く受けとめられるものです。

 45年ほど前のことですが、私の両親はイスラエルに暮らしておりました。ヤド・バシェムにはよく訪れておりまして、私もそうでした。皆さんもイスラエルに行く機会がございましたら、ヤド・バシェムのみならず、是非とも訪問されるようお勧めいたします。豊かな発展とともに深い歴史が刻まれている国です。素晴らしい旅となること請け合いです。

今宵はまた、隔絶されて歴史的にも特異な上海のユダヤ人コミュニティが、第二次大戦中、上海に居留していた日本人によって守られていたことにも思いを馳せたいと思います。そのコミュニティに居た多くの方々が、私の母国カナダに移住されております。

皆さまには、本日お集まりいただき、感謝申し上げます。ベンアリ大使も東京着任おめでとうございます。国連の別のイベントでも皆さまにお会いできることを願っております。今宵のご参加、誠にありがとうございます。

2018年1月25日 「ホロコースト国際デー2018 in 東京」国連大学にて